多点数物体のホログラム再生を効果的に行う手法の一つに,複数の要素ホログラムに分解した上で,それらを時分割多重で再生する方法がある.この方法を用いてカラ―ホログラフィック再生を行うためには,赤, 緑, 青の三色光で時分割多重で再生を行うことが必要と考えられる.そこで,本稿ではカラ―再生に向けた検討の位置付けで,青色レーザ光を用いて,ホログラムの時分割多重再生を行って得られた像特性について検討する.本稿で得られた結果から,ホログラム再生時の再生波長が短いほど,表示可能な物体の総点数の限界条件は厳しくなるが,再生限界条件を満たすように物体点の間隔や数を適切に調整することにより,良好なホログラフィック再生像が表示できることがわかった.
高野邦彦*,喜種 慎**,大木眞琴***,佐藤甲癸***, 浅井紀久夫****
*東京都立産業技術高等専門学校, **豊橋技術科学大学, ***元湘南工科大学, ****放送大学