最終更新日:2001.8.7 |
オンライン研究会に関する検討 |
小町祐史(松下電送システム) |
学会の主要な活動の一つである研究会のありかたについて, 以前から検討が行われている。その一例としてオンライン研究会があり, 画像電子学会ではメディア統合技術研究会とその後継のVMA(Versatile Media Appliance)研究会とで試行が行われてきた。メディア統合技術研究会では, 年2回のface-to-face形式で行う従来型の研究会に加えて, Web技術を活用して時間的空間的制約をなくしたオンライン研究会を1996年から開催した。その運用は, オンライン研究会要綱に基づく。
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関連メディアを用いた映像の記述・利用システム |
張 文利(東京大学生産技術研究所) |
ディジタル放送の進展と伴い、映像を初めとするマルチコンテンツの量が急増している。このようなマルチコンテンツを効率的に利用するためには、映像に対して、例えば、ドラマ番組の場合、番組のカテゴリ、タイトル、出演者名などの参照情報を手動か自動的に付与することが必要不可欠である。したがって、抽象度が異なる記述を統合し、映像、音声、文書情報といった異なるメディアを管理利用するフレームワークが必要と考えられる。
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映像コーパスに基づく映像フィルタリングシステム |
孟 洋(国立情報学研究所) |
放送の多チャンネル化、映像記録装置の大容量化などに伴い、多量の映像情報
の中から必要な映像情報の自動取得を可能とする映像フィルタリング技術の重
要性が増している。一般に、映像内容の判別を行うためには、映像内容を理解
するための認識モデルを用意する必要があるが、多種多様なシーンを扱う場合、
各々のシーンに対して認識モデルを作成することは困難である。そこで本稿で
は、実際の映像をモデルとして利用可能な事例型の映像分類手法を利用した映
像フィルタリングシステムについて述べる。
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画像認識技術を用いた交通事象自動解析システム |
西田 恒俊(東京大学生産技研究所) |
様々な交通事象を分析し交通監視システムを構築することはITS(高度交通
システム)において非常に重要な事項である。しかし、従来はこのような大
量の交通映像の解析は人手によって行われていた。交通映像の自動解析が行わ
れなかった主な理由は、交差点のような非常に混み合った状況に対応できるト
ラッキングアルゴリズムが存在しなかったからである。この問題を解決するた
めに、我々の研究室では、混雑した交差点における車両の重なり(オクルージョ
ン)にも対応できる時空間 Markov Random Field モデル(ST-MRF)に基づいたト
ラッキングアルゴリズムが開発された。このアルゴリズムでは混雑した状況に
おいても個々の車両をトラッキングすることができるため、交通映像から詳細
な情報を自動的に得ることが可能になる。 |
画像フォーマットとそのネットワークでの利用 |
石川 智恵(キヤノン株式会社) |
静止画像データをネットワーク配信する場合、JPEGやGIFの画像をHTTPで送信するなど、ファイル単位で一括転送するのが一般的である。しかしながら、高精細・高画質のデジカメの普及に伴い、ユーザのディジタル画像の利用形態が多様化しており、画像通信への要求も多様化している。その一例として、用途に応じた適切な画像サイズの配信、画像全体ではなく注目している部分領域のみの配信、そして、特に無線環境下においてはトラフィック量の削減という要求が挙げられるであろう。
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Webインターフェースを用いた動画検索・配信システム |
鈴木 清詞(株式会社リコー) |
近年、高速なネットワーク接続サービスが比較的安価に提供されるようにな
り、また、中央処理装置の性能向上、記憶装置の大容量化、低価格化が進んだこ
とで、コンピューター上で、映像を編集し、再生することは容易になった。さら
に、「マルチメディアコンテンツの内容記述インターフェース」であるMPEG-7が
2001年10月には標準となる予定である。 |